研削砥石の三要素
研削砥石は、この3つの要素がそろうことで、削ったり磨いたり切ったりすることができます。
砥粒 | 小さな砥粒一粒一粒が刃物となって、工作物を削ります。 砥粒は絶えず切れなくなると脱落し、新しい砥粒が出てきて作業が続けられます。(自生発刃) |
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結合剤 | 砥粒を結合し、保持しているホルダー。 種類や配合する量によって性能をコントロールします。あまりに強く固めすぎると砥粒が脱落しなくなるので加減が大切。 |
気孔 | 砥粒と砥粒の間にあるすきま。この気孔に削りカスが入り、砥石が回転している間に排出されます。カスがたまったままだと削れないので目立たないけど実は重要な存在。 |
研削砥石の主な特徴
- 砥粒は加工物より硬い。
- 使用中に刃先の減った砥粒はたえず新しい刃を出すが、だめになると脱落し、次の新しい砥粒がでる。
- 刃先が無数にあり、研削速度が速いので切込みが小さい割には高能率で、仕上面もきれいである。
- 加工中の熱は大部分加工物に吸収される。
研削砥石のメカニズム
※絶えず新しい砥粒が出現することを「自生作用」、「自生発刃」といい、他の切削工具にはない、研削砥石ならではの特徴です。
研削トラブルのヒントと対策
研削中にこのような症状が起こったことはありませんか?
目つぶれ | 砥粒が摩滅しても脱落せず、砥石表面が平滑になって、工作物を削れない状態。 |
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目詰まり | 削りカスや減った砥粒が気孔に詰まってしまい、工作物を削れない状態。 |
目こぼれ | 砥粒が摩滅する前に脱落が起こり、工作物を削れない状態。 |
このような症状が起こったときは、下記の研削条件を見直してみてください。
- 周速度(必ず砥石に記載されている周速度を守って使用してください)
- ドレッシング(新しい刃=砥粒を出すこと)の方法等
※研削条件を変えても改善されない場合は砥石を選択し直してください。
ニューレジストンでは、サンプルのご相談も承っています。